翌日、鎌倉入りして鎌倉国宝館へ向かう。
鎌倉国宝館では、特別展「武家の古都鎌倉」(〜11月26日)が開催中。山梨の善光寺の実朝像が出品されている。退耕行勇の木像にも出会うことができた。また秦野の御首塚の木造の五輪塔は、現在では鎌倉国宝館に寄託されており、常時、見ることができる。
ここまで実朝づくしできたのなら、やはり寿福寺の実朝の墓もお参りしておこう。
それに忘れてはならないのは、勝長寿院跡。『吾妻鏡』によると、実朝の首の無い胴体は、鬢髪を頭部の代用とし、勝長寿院の辺りに埋葬したとされている。勝長寿院は、源頼朝が父義朝の菩提を弔うために創建した寺院だが、今は跡形もない。勝長寿院跡の石碑の横には、源義朝、鎌田正家の供養塔が建っている。石碑の周囲に集められている石は、勝長寿院跡あたりより出土した礎石だという。
午前中、ばたばたとレンタサイクルで走り回ったので、午後からはゆっくり過ごそうと海へと向かった。海はいいね。波の音も良いし、砂浜を踏みしめる感触も良い。実朝が夢見た渡宋計画を思いながら海辺を歩き、江ノ島で生しらすの定食を食べて旅を終えた。
舟ぜんさんの生しらす定食♪ 1980円だったかな?
今回の宿題。
武常春という人物について、興味がわく。彼はいったい何者?
『武氏系譜』に、武常春の母が実朝の乳母とあるので、彼は実朝の乳母子。武氏系譜にのる彼の事績から、将軍家、波多野氏・三浦氏との関係、について考えていきたい。
【参考文献もしくは旅のお供】
貫達人監修『実朝と波多野』
湯山学『波多野氏と波多野庄』
『秦野市史』
『図説秦野の歴史』
永井路子『相模のもののふたち』
最近のコメント