神のご加護により、嵐にもあわずに無事に帰洛しました。気を取り直し、日記を取り戻すことにします。
6月17日(土)
わが大学の考古学研究室の年に一回のイヴェント、「研究室総会」の日である。大学院生の諸君を先頭に、研究室の学生諸君がテキパキと準備をしてくれる。なかなか良いぞ。おかげで私は何もせずとも、ラクチンそのものである。
今回の総会の内容は贅沢そのもの。ゲスト講師として奈良県立橿原考古学研究所の林部均氏をお迎えし、「古代都城の成立と変容」、それから、ウチの大学に古代史担当の新任の教員としてお迎えしたばかりの古市晃氏が「孝徳朝の政治過程と難波宮の造営」、さらに卒業生の西光慎治氏(明日香村教育委員会)が「飛鳥の磚積石室墳—カヅマヤマ古墳の調査—」を報告してくれる。これは、ちょっとした学会にも負けないくらいの豪華な内容だといわねばならない。もちろん、どの報告もリキが入ったすばらしいものばかり。林部・古市両氏のものを聞きながら、自分の中で日本古代都城の歴史の再構成に光明が見えたような気がする。嬉しい! そして、わが研究室もこれだけの内容の企画を組むことができるようになったんだ、といささか感無量である。学生諸君、この贅沢さを感じ取ってくださいね!
終了後は懇親会。そして、林部氏や古市氏等を二次会に誘う。場所は河原町三条のいつものバー。嬉しすぎて、ついつい深酒。いつものようにベロベロになる。家の鍵を忘れたことに気が付き、ウチの奥さんに電話をすると、奥様もまた四条河原町で友人と食事だそうである。そちらが終わるのを待って待ち合わせすることになるが、とにかくまったく前が見えていない状態にまで陥る。ここから先は記憶が断片的である。足が動かないので、目の前にあったゲームセンターに潜り込み、そのベンチでへたり込み、酔っぱらいの醜態とあいなる。少し回復したのでフラフラフラフラと河原町通の横断歩道にさまよい出ると、急に強い力で腕を捕まれた。何事だ、と思って振り返ると、ウチの奥様であった。そのままタクシーに押し込まれ、なんとか家までたどりつく。でも、とにかく充実した1日だった(^_^)v。林部さん、古市さん、西光さん、ありがとうございました。
6月24日(土)
前に書いたように、東京行きである。恒例となった、Kissポート財団(港区スポーツふれあい文化健康財団)・京都館(在東京の京都市の施設)が主宰する「京都学講座」(花園大学が協力)で、今回は「知られざる京都の魅力VII<戦国時代編>」ということになる。私は「豊臣秀吉と京都」をテーマとすることになる。場所は赤坂区民センター。始めて行ったが、なかなか立派な施設である。参加人数はちょっと少なめだったけれども、気持ちよく喋ることができる。
6月28日(水)
授業を終えてすぐにタクシーに飛び乗り、祇園の新橋の「京新山」という料亭に向かう。昨年にも呼んでもらったことがあるのだが、「京都五月村クラブ」という京都の企業関係者の親睦団体があって、その例会でしゃべることになる。料理がでるまで、まず1時間ほど「古墳よもやま話」というテーマで話をさせてもらう。内容は、最近の高松塚やキトラ古墳の壁画汚損問題と、天皇陵の信憑性について。それからは京料理のお食事となる。おいしいお料理でした。