« 予告:第20回平安京・京都研究集会、の巻 | トップページ | 第20回平安京・京都研究集会で俎上にあげられる、の巻 »

2010.10.29

『歴史のなかの天皇陵』『恒久の都 平安京』刊行、の巻

101029
 かかわらせていただいた本が二冊、できあがりました。

 ひとつは、京都大学人文科学研究所准教授の高木博志氏と私の共編の本『歴史のなかの天皇陵』です。出版社は京都の思文閣出版。一昨年、高木氏の企画によって、京都アスニーで同名の連続講演会をおこなわせていただきました。受講者の皆さん方にはなかなか好評だったようで、会場も満杯になりました。奈良・平安時代は同志社大学准教授の北康宏氏、平安時代は私、江戸時代は大阪市史料調査会の上田長生氏、近代が高木氏。さらに、やはり古墳時代も入れておかねばならないということで、京都府立大学教授の菱田哲郎氏にお願いしました。古墳時代から近代まで、天皇陵の歴史を通観することができたことになります。これを放っておくのはあまりにもったいない、ということで本にまとめることになりました。さらに、日頃から天皇陵問題でおつきあいをさせていただいている研究者の方々に「コラム」を書いていただいて内容を豊かにし、さらにさらに、講演者による座談会を加えよう、と、企画はどんどんふくらんでいきました。
 この本、本来は高木氏の編著になるのが当然なのですが、氏の御厚意によって私も共編者に加えていただくことができました。高木さん、ありがとうございますm(_ _)m。ただ、(主として私が仕事をサボっていたおかげで(^^;))刊行はズルズルと遅れてしまい、早くに原稿をいれていただいた執筆者の方々には申し訳ない限りです。ごめんなさいm(_ _)m。
 でも、執筆者の皆様のおかげで、なかなか興味深い本にすることができました。座談会も聞き物ですよ。大阪府高槻市今城塚古墳を継体天皇の真陵と考える通説に対して北さんが反論し、大阪府茨木市太田茶臼山古墳(つまり、現在の継体天皇陵古墳)が継体天皇陵で良いと考えているところ(私はもちろん異論がありますが)など、考えさせられます。
 索引、陵墓一覧表、陵墓分布図、口絵、カバーにもいささか苦労しました。そのかいあって(?)ちょっと変わった趣向をこらすことができました。カバーの絵など、よほどの天皇陵研究者でも「ありゃ、いったいこれはどこの古墳だ?」と疑問を持っていただけるかもしれず、そうなれば大成功(!)です。口絵を開いたところにいきなり仏像がでてくるところも、ネタのつもりです。

 もう一冊は吉川弘文館の「古代の都」シリーズの第3巻、西山良平・鈴木久男編『恒久の都 平安京』です。編者の西山氏からの依頼により、「都の葬地」を担当させていただきました。論旨はこれまで書いてきた平安京の墓地・葬地論と共通しますが、最近知られてきた新資料なども入れ込んだ上で一般向けに書いていますので、少しはお役にたてるものになったかもしれません。

 【書いたもの】
■高木博志・山田邦和編『歴史のなかの天皇陵』(京都、思文閣出版、2010年10月15日)、278+52頁。
 〜山田邦和「平安時代の天皇陵」、91〜130頁。上田長生・北康宏・高木博志・菱田哲郎・山田邦和「座談会 歴史のなかの天皇陵」、212〜273頁。山田邦和編「陵墓一覧表」、(13)〜(49)頁。山田邦和作「天皇陵分布図」、(50)〜(52)頁。
■山田邦和「都の葬地」(西山良平・鈴木久男編『恒久の都 平安京』〈『古代の都』3〉所収、東京、吉川弘文館、2010年10月20日)、257〜280頁。

« 予告:第20回平安京・京都研究集会、の巻 | トップページ | 第20回平安京・京都研究集会で俎上にあげられる、の巻 »