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2012.11.25

NHK大河ドラマ「平清盛」 福原京指図登場、の巻

121125

 11月25日(日)
 NHK大河ドラマ「平清盛」の「頼朝挙兵」の回。本来ならば「福原遷都」と題してほしかったのであるが、そうならなかったのでだいたい予想はついていた。「福原遷都」事件はやけにあっさりと描いていて、ちょっと物足らなかったな。楽しみにしていた、福原京復元コンピューター・グラフィックスも、最後の「紀行」のところでほんの数秒だけの登場だった。

 ドラマ中で、松山ケンイチが演じる清盛が、新しい都・福原京の指図を広げていた。おそらく誰も気がついてくれなかっただろうから自分で言っておく(笑)が、ベースになっているのが私の福原京想定復元図であることは明らかだ。ここに示しておきますので(左が大河ドラマの画面、右が私の想定復元図)、両者を比べてみてください。ただ、細部には異動があって、新造内裏が4町を占めているは大きすぎると思う。八省院に朝堂が8つしかないのも何故かな?(ホントは12堂)。治承4年6月以前の段階ならば和田京(足利健亮説)であるべきであって、私説の指図が登場するとするとそれは7月ないし8月以降のことであるはずであるが、このあたり、あんまり細かいことは言っても仕方ないだろう。


2012.11.22

少しづつの社会復帰、の巻

121122(紅葉も終わりにむかいつつある。京都・高山寺石水院)

 秋学期から、授業負担をかなり軽減してもらいながらも、なんとか仕事に復帰しています。身体の調子はまずまず順調で回復していっていると思います。血圧が気になる(高血圧では心臓に負担がかかる)のですが、最高血圧が110〜130、最低血圧が60前後くらいで推移しており、適正値か、もしくは低血圧くらいですので、ちょっと安堵。ただし、病気でダメージを受けた心臓が懸命に働いてくれているのか、脈拍は通常でも90〜100程度で、これはやはり速い。医師の先生の診断では、しばらくはこのまま行くことになる、とのことです。

 負担にならない程度で、研究会や学会も少しづつ参加を再開しました。ただ、宿泊を伴うような遠方のものでなく、京都とその周辺で、半日程度で済むものに限定です。研究会というと、通常ならばその後の呑み会が無上の楽しみなのですが、これも、よっぽどのものでない限り自粛しています。お誘いいただいた皆さんには欠礼しておりますが、なにとぞ御理解ください。
 ありがたいのは、研究会や学会に行くと、いろんな友人の皆さんに会うことができること。何らかの形で私の病気のことを知っていただいている人が多く、ねぎらっていただいたり、励ましていただいたりしております。感謝このうえないことです。
 そうはいっても、猫背状態で杖をつきながらヨタヨタしている様子は、我ながらサマにならないし、他の人から見ると危なっかしい限りだと思います。平坦なところの水平移動はかなりの距離でも大丈夫になってきたのですが、やはりしんどいのは上昇移動。階段や坂道などに出くわすとため息をつき、途中で休み休みしながらのぼっていくことになります。
 でも、ありがたいのは、10月初めの診察で先生から、乗り物(自動車、自転車、バイク)の許可がおりたこと。これで圧倒的に行動範囲が広がりました。自転車やミニバイクを心配していただける方もおられるのですが、これらはほとんどまたがっているだけなので、歩くよりもかなり楽なことはまちがいありません。本務地である我が大学の京田辺キャンパスは丘の上にあって長い長い坂道があるのですが、これはパスして、新田辺の駅からミニバイクやバスで通っています。これでかなり負担は軽減されています。なお、身体障害者手帳をいただいているので、新田辺駅の側の市営駐輪場の使用料金を免除していただきました。ちょっと複雑な気がしますが、ここは素直に福祉の御厚意に甘えることにしております。

 そんなこんなで、少しづつではありますが、京都を中心とした地域の寺社や博物館にも足を運ぶことができるようになりました。もちろん山の上に登るというわけにはいきませんが・・・ MIHO MUSEUMの土偶展や滋賀県立近代美術館の石山寺縁起絵巻展、龍谷ミュージアムの「絵解き」展、京都国立博物館の「宸翰—天皇の書」展などは楽しかった。家に閉じこもらざるをえなかった今夏に比べると、こうしたものに触れることができることによって、生きている実感が涌くというものです。

 なお、わが大学のウェブサイトで公表されましたが、私もかかわらせていただいた同志社女子部(同志社女子大学の前身)の最初の校舎(1878)の模型が完成しました。以前からこうした模型を作りたい作りたいと思っていたのですが、昨年度にそれを提案したところ、来年度のNHK大河ドラマで新島八重夫人がとりあげられることもあり、大学当局が御理解を示していただけました。小ぶりではありますが、博物館向けの模型製作では定評ある株式会社さんけいにお願いすることができましたので、充分にしっかりしたものができあがったと思います。やはりこうした資料を揃えていくことが、大学の原点を振り返ることにもつながると思っています。この模型は、明日11月24日から始まる同志社女子大学史料室の企画展「新島八重と同志社女学校」で公開されますので、どうか足をお運びください。

 そうそう、そういえば、NHK大河ドラマ「平清盛」、いよいよ終盤ですね。11月25日は「頼朝挙兵」の回とのことで、いわゆる「福原遷都」もそれに含まれるのかな? そうすると、私と高橋昌明先生とで監修させていただいた「福原京再現C.G.」も登場するかもしれない。ちょっと、期待してます。
 それにしても、あれだけ私が強調しているのに、未だに和田京計画と実際の福原京を混同している人が多いのは何とかなりませんかね。治承4年6月2日事件はあくまで「和田京遷都計画実行の第一歩」ではあっても、決して「福原遷都」ではなかった。福原が急浮上したのは同年7月末から8月初になってからのことで、それまでは福原は新都の候補地にすらなっていなかった。このあたりのこと、山田邦和『日本中世の首都と王権都市』所収の「福原遷都の混迷と挫折」で詳細に論じていますし、そのダイジェストは別冊太陽の『平清盛—王朝への挑戦—』(東京、平凡社、2011年)の「『福原遷都』はなかった」にも述べています。まあ、私のいうことなど、あんまり影響力がないのは確かなのですがね・・・

 【書いたもの】
■山田邦和「伏見城とその城下町を訪ねて」(同志社大学京都観学研究会編『大学的 京都ガイド—こだわりの歩き方—』所収、京都、昭和堂、2012年11月5日)、257〜273頁。
 ↑ これは、本文の校正まで仕上げたものの、急な入院をしてしまったために途中で作業を中断してしまったものです。同書あとがきにも書かれているように、図版の選定などは同志社大学の鋤柄俊夫先生とわが大学の同僚の天野太郎先生にお世話になりました。ご迷惑をかけた両先生に厚くお詫びと御礼を申し上げます。

 【テレビ番組】
■TBS制作、山田邦和(監修)、深津絵里(ナレーター)『THE 世界遺産』「古都京都の文化財」(2012年11月11日18:00~18:30、TBS〈毎日放送〉放送)(参照ウェブサイト:http://www.tbs.co.jp/heritage/archive/20121111/)


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