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2014.12.31

2014年、やったこと、の巻

 Img_0026(12/7、東福寺、終わりの紅葉)

 12月31日(水)
 大晦日。2014年も終わり。

 今年、私にとっての最大の衝撃だったのは、なんといっても愛犬マックを見送らねばならなかったことだった。今もその哀しみが癒えたわけではなく、時々「マック!」とつぶやきながら涙ぐんでいる自分がいる。しかし、マックはそこまで愛することのできる家族だったのであって、そんな彼に巡り会うことができたことは、私たちの人生にとってやはり大変な幸福だったのだと思う。

 恒例のベートーヴェン「第9」。今年の7月13日にロリン・マゼールが84歳でこの世を去ったので、彼を偲ぶことにして、マゼール指揮クリーヴランド管弦楽団、ルチア・ポップ(S)、エレーナ・オブラスツォワ(Ms)、ジョン・ヴィッカース(T)、マルティ・タルヴェラ(Bs)らの独唱による1978年の録音を選んだ。ベートーヴェン交響曲全集のなかからの1枚である。マゼールという人、とにかく変わった演奏の多い巨匠であって、ウィーン・フィルとのストラヴィンスキー「春の祭典」やラヴェル「ボレロ」なんて前代未聞の奇ッ怪な演奏を披露して、真面目にスピーカーの前に座って聴いていたリスナーを椅子から転げ落ちさせるという超能力(?)を発揮していたもんな。この「第9」もまた、クリーヴランド管というビッグ・オーケストラとは信じられないくらいの室内楽的な響きで、あちこちからフツーでは聞こえない楽器の音が飛び出してくる。壮大でダイナミックでありながら、体感温度だけはやけに低いという不思議な演奏である。通常の音楽家がこんな演奏をしたならば、指揮に問題があるのではないかと疑わざるをえないところなのであるが、この人は超絶的な耳の良さと魔術師的なバトン・テクニックは折り紙付きなのである。つまり、いかに奇妙に聞こえようが、それはマゼールがワザとやっているのである。いつもいつも聞く演奏ではないにしても、時にはこういうものも新鮮で良いと思う。

 さて、これも恒例の、「今年やったこと」。残念ながら、今年も「論文」が一本にとどまってしまった。ただ、成稿しながら出版にいたらなかったものは数本ある。また、珍しく学会報告・研究会報告が何本か重なった。特に、日仏シンポジウムでやった「天皇陵問題の現状と課題」と、都市史学会での「日本古代都市史—平安京の比較都市史的評価—」はかなりの力を込めたものとなった。これらのうちいくつかは来年度に論文化せねばならないから、来年度は結構「豊作」になるという予定(ただし、予定はあくまで未定 (^-^;)。河内将芳さんと共同監修した「別冊宝島」の『ビジュアル版 京都1000年地図帳』は、とにかく時間に追われた仕事ではあったが、私の作図した京都の歴史地図が何枚も多色刷りで載せてもらえたので、これはお役にたててもらえるのではないかと思う。

 さあ、2014年もあと数時間である。皆様、どうか良いお年をお迎えくださいm(_ _)m。
 
【著書(共著・監修書)】
■山田邦和(監修)『事前学習に役立つ みんなの修学旅行』1巻「京都」(東京、小峰書店、2014年2月7日)、全44頁。
 〜 山田邦和「修学旅行に行かれるみなさんへ」(同書表紙カバー折り返し)。
■山田邦和(監修)『事前学習に役立つ みんなの修学旅行』2巻「奈良・大阪」(東京、小峰書店、2014年2月7日)、全44頁。
 〜 山田邦和「修学旅行に行かれるみなさんへ」(同書表紙カバー折り返し)。
■京都新聞出版センター編、池坊中央研究所・市川智也・井上由理子・太田垣實・黒田正子・高野澄・井堂恵子・徳丸貴尋・中村武生・西村彰朗・細田香織・前川佳代・町田香・山田邦和執筆『第10回京都検定 問題と解説』(京都、京都新聞出版センター、2014年4月25日)、本文255頁(分担頁不記載だが、山田執筆は8・21・38・68・79・85・111・112・116・136各頁)。
■山田邦和・河内将芳(監修)『ビジュアル版 京都1000年地図帳』(別冊宝島2272、東京、宝島社、2015年1月11日)、全112頁。
 〜作図:古代の京都MAP(15頁)、平安時代の京都MAP(23頁)、都の移り変わり(24頁)、平安京条坊復元図(31頁)、大内裏(平安宮)復元図(32頁)、平安時代後期〜鎌倉時代の京都MAP(45頁)、戦国時代の京都MAP(59頁)、応仁の乱による焼失地域(66頁)、戦国期の京都の城(73頁)、秀吉時代の京都MAP(77頁)、秀吉による京都の都市改造(85頁)、平安京以来の「碁盤の目」町割り・豊臣秀吉による「短冊形の町割り(85頁)、聚楽第復元図(87頁)、江戸時代の京都MAP(95頁)。
 〜土台作図:現代の京都MAP(20頁)、名僧にちなんだ京都の寺院(51頁)。

〈↑ 2015.1.1追記 この本、実際の配本は2014年12月なのですが、奥付は2015年1月ですので、リストアップとしては2015年のほうに回すことにして、2014年のリストからは削除します。〉

【論文】
■山田邦和「森浩一 学の稜線〜須恵器の編年」(深萱真穂・『歴史読本』編集部編『森浩一の古代史・考古学』所収、東京、KADOKAWA〈編集:中経出版〉、2014年1月24日)、116〜123頁。(同書執筆者:森浩一、池内紀・小泉武夫・篠田正浩・宮崎美子・大塚初重・上田正昭・杉本憲司・和田萃・菅谷文則・野本寛一・前園実知雄・深萱真穂・中村潤子・寺沢薫・今尾文昭・山田邦和・菅原康夫・鋤柄俊夫・門田誠一・寒川旭・田中英夫・古川順弘。全207頁)。

【その他の著作】
■山田邦和「禁門の変と京都御苑」(『京都御苑ニュース』第122号掲載、京都、一般財団法人国民公園協会、2014年6月1日)、1頁。
■山田邦和「資料編〜同志社女学校の成立と近代京都」(吉海直人・小山薫・大島中生・山田邦和・天野太郎執筆『新島八重研究会講演集』所収、京田辺、同志社女子大学、2014年6月14日)、181〜188頁。
■山田邦和「同志社女子大学の二条家邸跡と二条斉敬」(天野太郎・小山薫・小崎眞・村瀬学・大島中生・清水久美子・鳥越碧・山田邦和・吉海直人執筆『新島八重×同志社女子大学 コラム集』所収、京田辺、同志社女子大学、2014年6月14日)、83〜85頁。(山田邦和「同志社女子大学の二条家邸跡と二条斉敬」〈同志社女子大学ウェブサイト「教員による時事コラム」掲載、京田辺、同志社女子大学、2013年5月14日公開〉の再録)。
■山田邦和「角田文衞『西洋古代史(1934年)(1)』主旨」(『古代文化』第65巻第4号掲載、京都、古代学協会、2014年3月30日)、90〜92頁。
■山田邦和「角田文衞『西洋古代史(1934年)(3)』補註」(『古代文化』第66巻第2号掲載、京都、古代学協会、2014年9月30日)、117頁。
■山田邦和「角田文衞『西洋古代史(1934年)(4)』補註」(『古代文化』第66巻第1号掲載、京都、古代学協会、2014年12月30日)、123頁。
■山田邦和「角田文衞博士と岸本綾夫将軍市長そして『マンガの神様』手塚治虫」(『土車』第127号掲載、京都、古代学協会、2014年11月30日)、2・3頁。
■山田邦和「角田文衞『平安京の都市プラン—生きている平安京—』解説」(『土車』第127号掲載、京都、古代学協会、2014年11月30日)、5頁。

【学会・研究会】
□仁藤敦史・山田邦和(座長)、小池伸彦・高野陽子・山本悦世・福田秀生・吉野武(パネラー)「(調査レポート)質疑・討論」(条里制・古代都市研究会「第30回条里制・古代都市研究会大会」、於奈良文化財研究所平城宮跡資料館講堂、2014年3月2日)。
□山田邦和(講演)「平安京の虚像と実像」(説話文学会「平成26年度 説話文学会大会」、於同志社大学寒梅館ハーディ・ホール、2014年6月29日)。
□山田邦和(報告)「聚楽第復元研究の再検討」(「前近代都市論研究会」例会、於同志社女子大学今出川キャンパス栄光館、2014年7月6日)。
□山田邦和(報告)「車、くるま、クルマ—車に関する小ネタ集—」(科学研究費補助金「古代・中世における「乗り物文化」の学際的研究-『新・輿車図考』の構築を目指して-」〈研究課題番号24520764〉研究会、於長岡京市中央生涯学習センター、2014年7月12日)。
□山田邦和(コメント)「渡辺健哉『移動する大カーン――大都と上都とその間』へのコメント」(「第18回関西比較中世都市研究会」、於大阪市立大学文化交流センター、2014年7月25日)。
□山田邦和(報告)「建春門院陵の再検討—それでも建春門院陵はもと後白河院陵だった—」(「林屋辰三郎氏の『京都』を読む会」、於中村武生歴史地理研究室、2014年8月8日)。
□山田邦和(報告)「前近代日本における複都制と王権の移動」(鷹陵史学会「鷹陵史学会第23回年次研究大会」公開シンポジウム「動く王権と都市空間―前近代東アジアの権力と都市―」、於佛教大学紫野キャンパス、2014年10月4日)
□貝英幸(司会)、佐古愛己・山田邦和・渡邊信一郎(パネラー)「パネルディスカッション」(鷹陵史学会〈主催〉「鷹陵史学会第23回年次研究大会」公開シンポジウム「動く王権と都市空間―前近代東アジアの権力と都市―」、於佛教大学紫野キャンパス、2014年10月4日)
□山田邦和「天皇陵問題の現状と課題」(〈公財〉日仏会館・日仏会館フランス事務所〈主催〉「日仏会館創立90周年記念日仏シンポジウム フランスと日本における考古学・文化財とアイデンティティ」〈パネル3「考古学と天皇陵」〉、於日仏会館、2014年11月1日)。
□ロラン・ネスプルス(司会)、フランソワ・マセ、山田邦和(パネラー)、高木博志(ディスカッサント)「パネル3『考古学と天皇陵』(討論)」(〈公財〉日仏会館・日仏会館フランス事務所〈主催〉「日仏会館創立90周年記念日仏シンポジウム フランスと日本における考古学・文化財とアイデンティティ」、於日仏会館、2014年11月1日)。
□山田邦和・登谷伸宏(司会)、南孝雄・赤澤真理・吉野秋二(パネラー)「(討論)」(平安京・京都研究集会〈主催〉「第29回平安京・京都研究集会『平安京の貴族邸宅』」、2014年11月2日、於京都産業大学むすびわざ館)。
□山田邦和(議長)「都市史学会2014年度総会」(於京都工芸繊維大学、2014年12月14日)。
□山田邦和「日本古代都市史—平安京の比較都市史的評価—」(都市史学会〈主催〉「都市史学会2014年度大会」シンポジウム「都市史の現在II」、於京都工芸繊維大学、2014年12月14日)。
□三枝暁子(司会)、山田邦和・松山恵・本内直樹・長谷部史彦・加嶋章博・河角龍典・高木博志・大橋竜太・三浦徹・青井哲人(パネラー)「(討論)」(都市史学会〈主催〉「都市史学会2014年度大会」シンポジウム「都市史の現在II」、於京都工芸繊維大学、2014年12月14日)。

【講演】
□山田邦和(講演)「平安京をひもとく」(中京優良申告法人会「第2回研修会」、於京都銀行協会、2014年1月29日)
□山田邦和(講演)「戦国期京都と法華寺院」(JR東海生涯学習財団〈主催〉、ジェイアール東海エージェンシー〈企画・運営〉「講座 歴史の歩き方—日本を見つける知の探訪—」第68回「闇夜を照らす『法華経』—日本人の法華信仰と京都」、於よみうりホール〈東京都千代田区〉、2014年9月19日)。
□山田邦和(講座)「戦国時代の京都(1)(2)」(京都SKYセンター〈主催〉「京都SKYシニア大学」舞鶴会場〈北部短期講座〉、於舞鶴西総合会館、2014年 10月31日・11月7日)。
□山田邦和(ガイド)「【嵯峨】考古学研究者とめぐる、幻の巨大都市・嵯峨~今も残る中世の都市計画!600年前の地図で嵯峨を歩く~」(まいまい京都実行委員会〈主催〉「まいまい京都」、JR嵯峨嵐山駅集合、龍門橋・長慶天皇陵〈慶寿院跡〉・晴明塚・天龍寺・長辻通・毘沙門堂・嵯峨釈迦堂〈清涼寺〉を見学、2014年11月29日)。
□山田邦和(講座)朝日カルチャーセンター京都「平安京・京都の歴史を歩く」(於同センター)。
 (37)「洛中洛外図屏風に見る戦国時代の京都」(2014年4月11日「戦国時代の京都」、5月9日「洛中洛外図屏風の中の京都」、6月13日「(現地見学)戦国期の上京を訪ねる」。
 (38)「山科本願寺と宗教一揆」(2014年7月11日「京都の宗教一揆と天文法華の乱」、8月8日「山科本願寺の盛衰」、9月12日「(現地見学)山科本願寺を訪ねる」。
 (39)「織田信長と京都」(1)(2014年10月10日「足利幕府の混迷」、11月14日「織田信長の登場」、12月12日「(現地見学)上京の寺町と阿弥陀寺の信長墓」。
□山田邦和(講座)栄中日文化センター「天皇陵研究を回顧する―故・森浩一先生の業績の再評価―」(2014年5月23日、於同センター)。
□山田邦和(講座)栄中日文化センター「天皇陵古墳を考える」(於同センター)。
 (1)奈良盆地北部の天皇陵古墳―佐紀古墳群(2014年10月24日)。
 (2)巨大前方後円墳・河内大塚山の謎を再考する(2014年11月28日)。
 (3)平安時代の天皇陵と寺院―仁明天皇陵と嘉祥寺(2014年12月26日)。
□山田邦和(講師)古代学協会「古代学講座『京都学講座・平安京研究の方法』」(2014年4月18日・5月16日・6月20日・7月18日・9月19日、於同協会)。
□山田邦和(講師)古代学協会「古代学講座『京都学講座・平安京研究の方法2』」(2014年10月17日・11月21日〈2015年1月16日・3月20日予定〉、於同協会)。

【提供・協力】
△PHP研究所(編)『大空から眺める パノラマ鳥瞰地図帳—時空を超えて日本の姿がよくわかる—』(東京、PHP研究所、2010年8月3日)。
 〜山田邦和監修(歴史群像シリーズ『安倍晴明』、同『豊臣秀吉』〈以上、学習研究社〉より転載):京都—安倍晴明が活躍した時代(1000年ごろ)—(62・63頁)、京都—豊臣秀吉から徳川家康の時代(1600年ごろ)—(64・65頁)
△高橋昌明『京都〈千年の都〉の歴史』(岩波新書1503、東京、岩波書店、2014年9月19日)。
 〜山田邦和作図:図1-1 平安京条坊図(3頁)、図1-3 大内裏(平安宮)図(9頁)、図1-5 大内裏南東部(15頁)。
 〜山田邦和原図、高橋昌明一部改変:図3-7 六波羅と法住寺殿(86頁)。
 〜山田邦和・寺升初代原図:図1-4 八省院・豊楽院推定復元図(12頁)。
△新潟県立歴史博物館 秋季企画展「日本人類学の黎明-小金井良精資料を中心に-」(2014年9月27日~11月9日)
 〜展示協力〈展示資料出品〉

【社会活動】
▼公益財団法人古代学協会 理事(継続)。
▼公益財団法人古代学協会 古代文化刊行委員会 編集委員(継続)。
▼平安京・京都研究集会 世話人(継続)。
▼文化史学会 監事(継続)。
▼京都市環境影響評価委員(継続)。
▼京都府 天橋立世界遺産登録可能性検討委員会 委員(継続)。
▼社団法人京のふるさと産品協会 ブランド認証審査会 総合審査会 委員(継続)。
▼条里制・古代都市研究会 評議員(継続)。
▼京都市文化財学習研修施設指定管理者選定委員会 委員(2014年7月25日〜2015年7月25日)。
▼WAC Japan(世界考古学会議日本)会員(2014年1月〜)。

【共同研究】
▼国際日本文化研究センター共同研究員(「日本庭園のあの世とこの世―自然、芸術、宗教」班)(2012年4月〜2014年3月)。
▼科学研究費補助金「古代・中世における「乗り物文化」の学際的研究—『新・輿車図考』の構築を目指して—」連携研究者(研究代表者:京樂真帆子滋賀県立大学人間文化学部教授。研究課題番号24520764。研究期間2012年4月1日~2016年3月31日〈予定〉)。

【学内の活動】
▼同志社女子大学 AO委員会 委員。
▼同志社女子大学現代社会学会『現代社会フォーラム』編集委員長。
▼同志社女子大学現代社会学会 運営委員。
▼同志社女子大学現代社会学会 京都研究会 顧問。
▼同志社女子大学 表千家茶道部 顧問。

【講義】
(2014年度春学期。特記なきものは同志社女子大学現代社会学部〈京田辺キャンパス〉)。
   〈月〉4講時「考古学特論」(同志社女子大学大学院文学研究科、今出川キャンパス)
   〈火〉2講時「考古学I」、3講時「卒業研究」、4講時「博物館経営論」
   〈水〉2講時「基礎演習」、3講時「専門基礎演習」
   〈木〉2講時「応用演習」、4講時「博物館実習」
(2014年度秋学期。特記なきものは同志社女子大学現代社会学部〈京田辺キャンパス〉)。
   〈月〉4講時「考古学特論」(同志社女子大学大学院文学研究科、今出川キャンパス)、5講時「博物館概論」(今出川キャンパス)
   〈火〉2講時「考古学II」、3講時「卒業研究」
   〈水〉2講時「博物館資料論」、3講時「博物館概論」
   〈木〉2講時「応用演習」、3講時「史跡・文化財論」、4講時「博物館実習」

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