映画「ダライ・ラマ14世」、の巻
9月14日(日)
いやあ、泣きました。2時間の上映時間、ほとんど涙を流しっぱなしだった。そう、待望の公開、映画「ダライ・ラマ14世」。9月12日から18日まで、京都シネマで上映される。ただし、日に一回だけの上映だから、時間を見計らって駆けつけなくてはならない。半時間ほど前に到着すると、観覧券売り場は長蛇の列である。じぇじぇっ!と思ったのだが、なんとか空き席に潜り込むことに成功。ただ、やはりさいごは立ち見も出ていたぞ。
映画が始まって、ダライ・ラマ法王が呵呵大笑しておられるお顔がアップで登場しただけで、もういけません。涙腺崩壊です。法王のジョークに笑い泣き、法王の獅子奮迅の活躍に感涙、チベット民族の苦難に袖を絞り、その中で難民となったチベットの子供達があくまで前向きに笑い合っているのを見てまたまた目頭を熱くする。やっぱりワタクシ、この御方が好きで好きでたまらんのですね。
映画自体は、「ダライ・ラマ入門」といった内容で、わかりやすい。東日本大震災の映像や日本の閉塞感についての新聞記事の連発といった不必要なシーンが挿入されていて全体のテンポを損ねてしまったことは大幅減点だが、そうした演出のささいな瑕疵を覆い隠して余りあるのは、やっぱり法王の存在感である。
チベットからインド・ダラムサラに逃げてきた難民の子供達へのインタビューがかなり入っていた。印象的だったのは、その子供達が異口同音に「ここで、優しい人たちに囲まれて勉強できて楽しい。私は幸せだ」、欲しいものは何?という質問に対して「何もいらない。満足している」と答えていたこと。1959年のチベット動乱でダライ・ラマ法王は中国統治下のチベットから脱出せざるをえなくなり、インドに亡命してそこに亡命政権を樹立したのであるが、その時の苦しい状況の中で法王がまず取り掛かられたのが、未来を担う子供達のための学校の設立だった。その地道な努力が大きく育っていることに、感動。
2時間があっという間だった。最後のシーンで法王が力強く「Don't worry!(心配しなさんな!)」と叫ばれたことが爽快。生きる力をもらいました。法王猊下、ありがとうございました。