2014.12.28

工藤静香2014年クリスマス・ディナー・ショー、の巻

2014

 12月25日(木)
 年に一度の、自分へのご褒美。工藤静香クリスマス・ディナー・ショー。今回はホントのホントのクリスマス、12月25日である。しかも、会場は京都ホテルオークラ! これまではたいてい、関西では大阪だけだったので、そこまで出かけていた。年によっては関西ではおこなわれないこともあったので、その時には無念の涙を呑んでいたのである。それが今年は、京都! 静香さんのクリスマス・ディナー・ショーが京都でおこなわれるのは、おそらく始めてだと思う。ありがたいことである。さらに、「ディナーショーに行きたい!」というウチの奥さんまでついてきた。これも、私にとっては始めて。

 午後、図書出版文理閣での打ち合わせを終えて、いったん帰宅。しばし休息をとってから出発すると、19時半の開場にちょうど間に合う。会場には例によって、静香さんの最新の画が展示されている。20時〜21時10分、ディナー。メニューの通り、結構な内容でした。

 去年の大阪は会場が横長で難儀したのであるが、今回は縦長の部屋なので、舞台が良く見える。20時10分、ショーの開始。静香さん、純白のキラキラドレスでの登場である。静香さん、最近、これまでのトレードマークだったロングヘアーをバサリと切ってショートカットにした。ネットを見ると、「工藤静香ショートでイメチェン、めっちゃ綺麗になった!」と好評である。会場でも「し〜ちゃん〜! なんで髪、切ったの〜?」という質問が飛んでいた。本人の弁によると、以前から切りたかったのであるが、御夫君が納得されていなかった。それが最近になって急に、「イイんじゃない」ということになった、とのことである。
 曲目は、声を聴かせて、メタモルフォーゼ、僕よりいい人と・・・、Blue Velvet(ドラム伴奏)、Rumour Has It (共:坪倉唯子)、(間奏:坪倉唯子独唱)、めちゃくちゃに泣いてしまいたい(握手タイム)、FU-JI-TSU~私について~ブリリアント・ホワイト~黄砂に吹かれて、嵐の素顔、ワインひとくちの嘘(アカペラ)、単・純・愛vs本当の嘘(新曲)、〈アンコール〉千流の雫。
 バックはおなじみの坪倉唯子さん。間奏の際に、彼女のパワフルな独唱が聞けたのもお得である。さらに、中島みゆき+後藤次利のゴールデン・コンビのバックを受けた新曲「単・純・愛vs本当の嘘」も初のお披露目である。

 陶酔、そして最高のクリスマスだった。ありがとう!


2014.03.21

お祝いの花束、見つけた!、の巻

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 先々週、木屋町三条に開店した新しいお店。工藤静香さんからの花束。たまたま妹が通りかかって、教えてくれた。静香さんとこのお店とがどういうつながりなのかは知らないが、ともあれこれで感動しなくては、ファンじゃない (^-^;。ただしお店の本業は服のようで、これは私にはあんまり関係しそうにないのであるが、天然酵母パンのお店も併設されているようなので、こちらはそのうち買いに行こう。


2013.12.23

工藤静香クリスマスディナーショー2013、の巻

2013
 12月21日(土)
 京樂真帆子さんが主催する研究会。ある事情で予定が急遽変更となり、京樂さんのヴェトナム「外遊」(と言うと、御本人は「遊びに行ったんじゃない!」と、えらくおカンムリである)報告を聞かせていただく。ついでに私も、2008年にハノイのタンロン城の遺跡の発掘調査にちょっとだけ参加させてもらった体験談を、話す。

 研究会終了後、早々に辞して、大阪行き。中之島のリーガロイヤルホテルで、お待ちかねの「工藤静香クリスマスディナーショー2013」が開催されるのである。私にとっては分不相応の贅沢だとは思うが、最近の静香さん、このクリスマスディナーショー以外の芸能活動をほとんど停止しておられるので、この機会はやっぱり逃したくないのである。
 会場には500人ほどの観客が集まって、超満員である。女性が多いのも特色。リーガロイヤル特製のお料理も、結構でした。

 20時きっかりに、ショー開始。静香さん、純白のロングドレスで登場。美しい! 私の席はやや斜め横方向だったので、静香さんのスタイルの良さが際立っている。というか、この年齢になってもあんなスタイルを保っているというのは、これはどう見ても反則でしょ(笑)、といいたくなるくらいの見事さである。
 歌は、まず「雪傘」、「激情」、「見返り美人」と名曲が続く。そして、「コアなファン向け」ということで「時の河を越えて」。この曲、静香さんがまだおニャン子クラブ所属で、生稲晃子さん・斉藤満喜子さんとともに結成していた「うしろ髪ひかれ隊」のデビュー曲である。1987年の発表だから、もう四半世紀前だ。ほかのアイドルグループのチャラけた曲とは違い、なかなかの名曲だから、静香さんのソロで聞けるのは嬉しい。
 私の席からは見えにくかったのだが、バックコーラスの女性が紹介されて、思わず声をあげそうになった。なんと、坪倉唯子さんである! そう、B.B.クィーンズのボーカルとして、ハジけた名曲「おどるポンポコリン」を歌った、あの人である。私としては、中島みゆきさんのコンサートでバックコーラスをよくつとめておられることが印象的(ついでにいうと、中島みゆきさんと吉田拓郎さんが奇跡の共演を果たした2006年つま恋コンサートでの「永遠の嘘をついてくれ」で、みゆきさんがカッコよく舞台から去る時に、 みゆきさんがハイタッチしている女性が坪倉さんである)。これまであんまり気づいてなかったが、坪倉さん、静香さんのこれまでの曲に何度もバックコーラスで参加されていたり、静香さんに「仮歌」をつけたりしていたという。すごく近しい仲なんだな。ということで、歌はレ・ミゼラブル(だと思う)、坪倉さんと静香さんの共演という貴重なものである。

 しばらくの退場のあと、後部トビラから静香さんの再登場。今度は目の覚めるようなブルーのセクシー・ドレスである。会場を巡回しながら「あなたしかいないでしょ」。私もちゃっかり、握手の機会にあずかる。会場のほとんどを廻るからかなりの時間がかかるのであるが、静香さん、誠実にファンの声にこたえてくれている。
 舞台に戻って、「深紅の花」「Blue Velvet」「Blue Rose」「Ice Rain」が続く。静香シリーズの中でも最高傑作のBlue Velvetをパワフルに歌い切るのがすばらしい。
 なごりを惜しみながらの中締めのあと、会場の大拍手に応えて、今度は真っ赤なロング・ドレス。アンコールは、作曲者の後藤次利さんのイチオシだという「恋一夜」で締める。

 至福の時間を過ごさせていただきました。ありがとうございましたm(_ _)m。

【しゃべったこと】
□山田邦和「同志社女学校の成立と近代京都」(同志社女子大学・同志社女子大学同窓会「Vineの会」〈主催〉「同志社女子大学ホームカミングデー2013」、於同志社女子大学今出川キャンパス栄光館ファウラーチャペル、2013年11月3日)


2012.12.28

祝・工藤静香さんデビュー25周年、の巻

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 2012年ももう終わり。12月24日(月)には、京都府埋蔵文化財調査研究センターの聚楽第跡発掘調査の現地説明会に行くことができた。私の自宅から至近のところだから、ありがたい。35mにわたって聚楽第本丸の石垣が検出されている。実に見事。『豊臣秀吉と京都—聚楽第・御土居と伏見城—』(文理閣)の共同研究における聚楽第の復元に、ほぼドンピシャで当たったことも嬉しい。京都の地下、まだまだ色んなものが埋もれていることを実感する。

 御承知のように、このブログは時々、突発的に工藤静香ファンブログに変身する(^^;)。静香さん、1987年8月31日に「禁断のテレパシー」でソロ・デビューしたから、今年の8月はデビュー25周年という記念すべき時となった。とはいうものの、静香さん、最近は歌手としての活動が最低限に押さえておられるので、ファンとしてはいささか寂しかった。今年4月21日〜5月27日には青森県立郷土館で「あふれる感情—工藤静香展」という絵画展が開催され、トークショーもあるということで行きたかったのだが、青森はやっぱり遠いのと、私は4月20日に倒れて死にかけたのだから、とうていこれは無理に終わった。

 それが、25周年ということで実に4年ぶりの新曲「キミがくれたものが発表された。キャンペーンも兼ねてのことだろうが、テレビにもたびたび出演されることになり、変わらぬ美しいお姿(ライヴなんかで静香さんが登場した時など、会場が一斉に「細〜〜い!」「キレ〜イ!」と、どよめく)に接することができて実に嬉しい。シンガーソングライターの絢香さんから提供を受けた楽曲で、現在放映中のテレビ・アニメ「FAILY TAIL」のエンディング・テーマにも採用されている。静香さん、アップテンポのロックンロール調もすばらしいのだが、こういうバラードも実に旨いのである。心に染みいるような名曲なので、ぜひ、じっくりと聞いてほしいものである。なお、25周年を記念して11月に東京と大阪でライヴがおこなわれたのだが、このうち東京ライヴの完全版が来年1月3日22時〜にwowowで放送される。これも楽しみ。皆さんもぜひ見てくださいませm(_ _)m。


2011.06.30

「ブッダの素顔展—鎮魂と慈悲—」(工藤静香ほか)、の巻

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 忙しくて行けないかと思っていたが、滑り込みでなんとかまにあった。東映太秦映画村で開催中の「ブッダの素顔展—鎮魂と慈悲—」。既報の通り、工藤静香さんの新作「信念の光」が公開されている。報道で見ていたが、実物は期待以上の出来。掛け値無しの傑作である。記念のポストカードの収益は東日本大震災への義援金に充てられるというから、ささやかながら、まとめ買いする。


2011.04.14

授業開始と、工藤静香さんお誕生日おめでとう、の巻

03 4月14日(木)
 授業がはじまって、やっと一巡。月曜日には大阪大学の初講義。キャンパスの様子がよくわからないので、早めに家をでる。さすがに阪大は広い。やっとのことで考古学研究室にたどりつくと、高橋照彦准教授が笑顔でむかえてくださる。ありがとうございます。もしかして数人程度の受講生かな?と思っていたのだが、30人ほどが集まっている。よろしくお願いします。授業後は、福永伸哉教授に御挨拶。
 すぐにモノレールに飛び乗って、帰洛。今出川キャンパスで、大学院の授業。時々は受講生がゼロになるので案じていたが、留学生を含めて3人が聞いてくれることになる。それから、一度帰宅した後に、同志社大学の夜の授業。昨年は登録者数800人を超えて、さすがに悲鳴をあげた。やむをえず、審査基準を厳格化して単位だけが目当ての学生はお引き取り願うことにした。それでも400人をこえる登録者がいるらしい。しかし、実際の出席者はおそらくその半数以下だ。「この授業は出席はとらないが、しかし出席してキチンとノートをとっていなければ合格は難しい」ということを宣言しておく。
 火曜日からはウチの学部の授業が目白押し。いずれも、初回に方向性をつけるのがなかなかの力仕事である。とくに気を遣うのが1回生の「基礎演習」。とにかく、つい昨日まで高校生だった皆さんに、大学とはどういうところか、学問をするとはどういうことかということの道筋をつけてやらねばならない、という授業である。ただ、今年はなんとかうまくいきそうな予感がする。

 4月14日は工藤静香さんのお誕生日。おめでとうございますm(_ _)m。静香さん、しばらく動静が伝えられていなかったが、先日、5月公開のアニメ映画「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」に合わせての絵画展「鎮魂と慈悲 ブッダの素顔展」(東京タワーフットタウン)の発表会見で、ひさしぶりに公の場に出席された。静香さん始め、石坂浩二さん、片岡鶴太郎さん、八代亜紀さん、映画のイメージアート担当の岡野玲子さん、そして手塚治虫先生によって描かれた、お釈迦様のイメージを展観する展覧会だそうだ。最近の静香さん、疲れたような感じで報道されることがあって案じていたが、今回はニュース映像で見る限り、お元気そうな上に、以前にも増してますますあでやかである。ひとまず安心。東京タワーに展覧会を見に行こうかと思ったが、この企画、4月23日から6月26日まで京都の東映太秦映画村に来てくれるのだという。その時には見に行くことにしよう。これらの絵のポストカードの売り上げが義援金として地震被災地に送られるというのだから、協力せねば。


2010.04.14

工藤静香さん、お誕生日おめでとう、の巻

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 4月14日(水)
 本日は、工藤静香さんの40歳のお誕生日。おめでとうございますo(*^▽^*)o。
 去る4月2日には、テレビ東京系列の『たけしのニッポンのミカタ〜スペシャル・女の努力は報われるのか!?』に、hitomiさん、勝間和代さんとともにゲスト出演されていた。静香さんのテレビ出演、まったく久しぶりであるが、お元気そうでなにより。「子どもが大きくなるまでは家庭第一でやっていく」とおっしゃるのは、いかにも静香さんらしい。ただ、ファンとしては、少しづつでもいいから芸能活動も継続してほしいものである。

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 ちなみに、私も今度、テレビにちょこっと顔をだす、はずです。
 □土曜スペシャル「古代ミステリー謎解きの旅(テレビ東京系、2010年4月17日〈土〉19時00分~20時54分)
 その中の「陰陽師 安倍晴明は日本初の天文学者だった!?」という部分で、平安京創世館に展示されている平安京模型を前にしながら、俳優の大和田獏さんに平安京の説明をする、というのが役回りです。ただ、この番組はテレビ東京で、関西では奈良テレビとテレビ和歌山だけの放送になるらしい(テレビ東京の系列であるはずのテレビ大阪では、なぜか、放送されない)ので、京都では見ることができません(;ω;)。果たしてどんな仕上がりになっているのやら・・・

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2009.12.20

工藤静香さん2009年クリスマスディナーショー、の巻

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 2009年12月19日(土)
 いやぁ、良かった〜〜ヽ(´▽`)/。もう、夢見心地でした。大阪シェラトン都ホテルの2009年工藤静香クリスマスディナーショー。
 でも、この日は忙しかった。東京で従兄弟が結婚式をあげる日とぶつかったからである。かくして、朝早くに京都を出発。昼間は東京。とんぼ返りで夜は大阪、ということになった。東京での結婚式は、丸の内の高層ビルにはいっているレストラン。なんでも、ミシュラン・ガイドにも掲載された有名店だという。皇居(東京城〈旧江戸城〉)を見下ろすというなんとも畏れ多いような立地。江戸城の全景写真が撮れたぞ。それにしても、昼も夜もフルコースというのははじめてだ。食べすぎであることはまちがいない。
 ほどよく酔っぱらってから、新幹線にとびのる。新大阪駅では人の波。京都大阪間で人身事故発生のため、東海道線がストップしているという。いささか右往左往。
 静香さんのディナーショー、一昨年はじめて参加したのだが、去年は大学の仕事と重なってしまい、地団駄を踏んだ。静香さん、最近はテレビも含めて芸能活動を極力抑制しているようだから、こういう機会は逃せないのである。ディナーメニューは、「蟹のエフィロシェとパプリカピユュレ フロマージュブランの香り」「フォワグラと丹波黒豆 杏のコロンヌ フルーツコンポートとプティサラダ添え」「森の茸のクリームスープ」「牛フィレ肉のステーキ シャンパンビネガーとトリュフの香りを添えて」「レアチーズケーキのラズベリー シャーベット添え」ということである。もっとも、文字だけ読んでもなんのことかわからないが(^-^;。会場には、静香さんの絵の最新作が飾られている。二科展入選作ではないというが、女神降誕、といったところか。この女神の顔の輪郭など、やっぱりどことなく静香さん本人に似ている。
 おまちかねのショーが始まる。目の覚めるようなブルーのドレス姿。美しい! 曲目は以下の通り。
 1.Lotus~生まれし花~
 2.存在
 3.in the sky
 4.MUGO・ん・・・色っぽい
 5.Silent Night
 6.雨夜の月に
 〈バンドのメンバーによるクリスマスの曲〉
 7.〈会場を回りながら〉めちゃくちゃに泣いてしまいたい
 8.〈会場を回りながらの予定外の追加〉抱いてくれたらいいのに
 9.黄砂に吹かれて
 10.Ice Rain
 11.(アンコール)嵐の素顔
今回はクリスマスらしく、アップテンポの曲は押さえて、バラードが中心である。私個人の趣味からすると静香にはロックが似合う、と思っているのだが、バラードもしっとりとして良いね。目を見張ったのは、「きよしこの夜」の英語版の「Silent Night」。静香さんの声、高域までスッと伸びて、絶品である。この人、こんなに巧かったんだ、と改めて感じさせられた。デビューから間もない時期の曲の「抱いてくれたらいいのに」は予定外の追加であった。静香さんが大事に大事にしている曲であるが、若いころは低域から高域への転換がうまくつながらず、どこかバランスを崩したような歌い方を披露することが多かった。それが今は、自信に満ちた安定感で堂々と歌い上げる。歌手としての工藤静香、ますますの円熟である。
 会場の巡回の時には、手を差し出してちゃっかりと握手してもらう。信じられないほどの細い手である。こんな華奢な身体の持ち主のどこからあんなパワーがでてくるのか、不思議にも思えてしまう。
 予定ではショーは1時間のはずだが、トークに熱がはいって延長々々である。きっとホテル側はやきもきしただろうな。トークがはずんで、子供たちからは「ターたん」、ご主人の木村拓哉さんからは「しー」と呼ばれていることが暴露された。アンコールは素敵な黒のドレスでの「嵐の素顔」。
 幸せな気分で帰洛。しかしさすがにくたびれ果てて、ベットに倒れ込んで爆睡でした。


2009.04.14

工藤静香、中島みゆきを歌う「MY PRECIOUS -Shizuka sings Miyuki-」、の巻

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2009年4月14日(火)
(←アルバムのデザインも実にうつくしい)

 本日は、工藤静香さんの39回目の御誕生日。おめでとうございますm(_ _)m。

 昨年は、静香ファンにとってまさに特別な年であった。静香さんが久しぶりに中島みゆきさんから楽曲の提供をうけた新曲「NIGHT WING/雪傘」が発売されたし、その直前には静香さんがみゆきさんの名曲をカバーしたアルバム「MY PRECIOUS -Shizuka sings Miyuki-」も公表されたからである。

 静香(以下、すべて敬称略)は以前からずっと、「中島みゆきさんほど憧れる人はいない」と公言しているし、中島みゆきもその想いに応えるように、静香に大量の詩・曲を提供している。なにせ、中島みゆきはこれまでに46組の歌手に合計98本の曲や詞を提供しているが、静香への提供曲・詞は実に2割強にあたる22本を占めており、この中ではダントツの第一位なのである。中島みゆきの曲の名表現者として有名な研ナオコへの提供曲でさえ15本であり、第三位の柏原芳恵は4本にとどまっているから、静香への22本というのは異常ともいうべき高率なのである。

 このCDの発売と同時にNHKは、『SONGS』工藤静香特集(2008年11月12日)を放送した。この中で印象深かったのは、静香へ向けた中島みゆき本人のヴォイス・メッセージが流されたことである。そこでみゆきは「あなた(静香)に巡り会えたことが、私にとっての宝物です」という温かい言葉を贈った。この言葉を聞いたとたん、静香はハッと息を呑んだ。そして、その大きな瞳からは大粒の嬉し涙が溢れ出てきたのである。

 さて、その「MY PRECIOUS -Shizuka sings Miyuki-」。静香が長年のみゆきへの想いのたけを全て注ぎ込んだアルバムとなった。正直言って、聞く前には、期待半分不安半分だった。中島みゆきの曲はだいたいが音域がものすごく広く、またひとつひとつのフレーズが綿々と長いため、かなりの難曲が多いのである。いくら熱烈な想いがあるとはいえ、静香がこうした難曲を唄い切ることができるのかどうか、ファンとしての贔屓目から見てもいささか不安だったのである。

 しかし! 出来上がりを聞いてみて、まさに驚愕した。これは凄い! 静香がこれまでに発表した29点にのぼるアルバムの中でもベストであるといってまちがいない。昨年10月の発売からこのかた、数えきれないほどの回数、聞いてしまったぞ(註1)

 その中でも最も感動的なのは、「命の別名」である。この曲こそ、クライマックスで低域から高域へと駆け上がる難曲中の難曲なのである。中島みゆきの自演ですら、このクライマックスの部分はかなり苦しいのであるから、ましてや静香がこれを歌いこなせるかどうか、聞く前には疑問に思っていた。確かに、中盤の低域部にはいささか危なっかしい部分もあった。しかし、後半部の完成度はどうだ。静香の歌声は、濁りもためらいも憂いもなく、天空を目指して真っすぐに羽ばたいていく。その美しさはまったく筆舌につくしがたい。これは、歌手としての静香の円熟を心から感じさせる傑作となったのである。

 そもそも、中島みゆきは自分の曲を歌うときには、その圧倒的な声量にモノをいわせて、どの曲もドラマティックに盛り上げていく。それに対して、このアルバムでの静香は、みゆきの自演とは正反対の透明で涼やかな仕上がりを目指した。空と君のあいだに」「銀の龍の背に乗って」も良い出来であるが、「見返り美人」の爽やかさはどうだ。中島みゆきの自演(註2)が、地下の底から高温のマグマが恐るべき勢いで噴出するような「熱さ」と「凄まじさ」を感じさせたのに対して、静香版は人里離れた山奥からサラサラと流れ出すうつくしい泉水のような清らかさを表現した。みゆき自演版とはまったく対極の解釈であるが、それが見事にツボにはまっているのである。もちろん、どんな解釈にも十全に反応し切る、曲自体の完成度の高さがあってのことであるが。

 こうした解釈の極地を示したのは、「土用波」であろう。この曲は今まで、圧倒的な迫力でグイグイとせまってくるみゆき自演版(註3)で聞いていたから、この静香版は新鮮きわまりなかった。いやぁ、あの「土用波」が、こんなに甘くこんなに切なく響くとは、今の今まで想像もできなかったぞ。みゆき版が文字通り、晩夏に襲来する怒濤の荒波だとすると、静香版は、人っ子一人いなくなった海岸で静かに眺める初秋のさざ波に例えられるかもしれない。アーティストとしての静香の表現力に、脱帽。

 「やまねこ」もすばらしい。静香は、1986年みゆき自演版に比べるとかなりゆっくりとしたテンポをとり、じっくりと唄い上げる。ふつうだったらバックのドラムセットが曲全体を煽りに煽るところなのであるが、静香版のこの曲ではドラムはワザと控えめのイン・テンポをとり、サビの効いた静香の歌声をガッシリと支えて、陰鬱きわまりない雰囲気を醸し出している。しかしそれは欠点ではない。この「やまねこ」という曲自体がそもそも実に暗澹たる内容なのであるから、静香版はこの曲の本来の魅力を十全に表現したといわねばならないのである。

 そして、「宙船<そらふね>」。みゆきがTOKIOに提供した名曲である。この曲は、みゆき自身の2006年セルフカバーのスタジオ録音もすばらしいが、2007年コンサートツアー・ライヴみゆきと宮下文一(註4)が共演して歌い上げた超名演がある。と、いうよりも、この2007年のみゆき+宮下版は、人間技を超えてほとんど「神」の領域に達した史上空前の圧倒的な仕上がりになっているのである。したがって、ことこの曲に関していうならば、静香といえどもいささか分が悪い。しかし、彼女自身が「(宙船には)グッときた」と語っている(NHK『SONGS』2008年11月12日放送)ように、静香はこの曲が大好きなんだな。その大好きな名曲に対して小細工を弄するのは、決して彼女の潔しとするところではなかったのだろう。そこで彼女は、「静香節」と呼ばれるドスの効いたダイナミックな表現力を生かしたまま、正面からこの曲に堂々と立ち向かうことを選んだ。そこで現れたのはみゆき版とは別の意味で見事な「宙船」の姿なのであり、2007年みゆき+宮下版には及ばないにしても、2006年みゆきセルフカバー版に肉薄する名演になったのである。

 最後に収録された「激情」「雪・月・花」「Clavis-鍵-」はボーナス・トラックで、いずれもかつて中島みゆきが静香に提供したオリジナル曲である。これを聞くと、中島みゆきという人が他の歌手に楽曲を提供する時に、その歌手の表現力に最も合った曲を作り出していることがよくわかる。ただ、これらは今回の新録音でなく、以前の録音が使われたのはちょっと惜しい。今の静香ならば「激情」「雪・月・花」をどのように表現するか、聞いてみたかった。「Clavis-鍵-」は録音が新しいのでそんな不満はないし、そもそもこれは、静香の全曲目の中で「Blue Rose」と双璧をなす名曲なのであるから、何度聞いても飽きる事がない。

 これだけの凄いアルバム、静香ファン、みゆきファンのみならず、ぜひ、たくさんの人たちに聞いてほしいものである。

(註1)今、iTunesを確認したら、「命の別名」だけで再生回数80を記録していた。ということは、この曲だけでもあちこちで機会あるごとに聞いているから、それをすべてカウントすると300回は優に超えることになるだろうな。我ながら呆れてしまった・・・(=´Д`=)ゞ
(註2)中島みゆきの「見返り美人」には、1986年オリジナル・ヴァージョンと、1991年セカンド・ヴァージョンがあり、両者がまったく正反対の解釈を採っていることが興味深い。私自身の趣味からいうと、1986年オリジナルの方が好き。
(註3)「土用波」は、1988年スタジオ録音がオリジナルであるが、それ以上に2004年セルフ・カバー・ヴァージョンが超名演。さらに、その2004年版をすら突き抜けた凄い仕上がりになったのが、2005年のロス・アンジェルスでのスタジオ・ライヴ映像である。
(註4)宮下文一は、いつもはみゆきのバックコーラスを務めている歌手。「宙船」をTOKIOに提供した時も、仮歌を担当したのがこの宮下だという。余談だが、こんな圧倒的な実力の持主 ——男性歌唱による「宙船」としては、TOKIOを遥かに凌駕している—— が普段はバックコーラスに入ってるんだから、「みゆき一座」の凄まじさはまさに鳥肌モノである。


2008.04.14

工藤静香さんHAPPY BIRTHDAY、の巻

 2008年4月14日(月)
 本日は工藤静香さんの38回目のお誕生日。おめでとうございますm(_ _)m

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 写真は、先月発売された「歌手ソロデビュー20周年記念企画第3弾」の「Shizuka Kudo 20th Anniversary B-side collection」。つまり、これまでのシングルのうち、A面収録曲は「Shizuka Kudo 20th Anniversary the Best」に集大成された。そこで今回は、B面収録曲の多くが集められたのである(とはいうものの、1996年の映画「爆走!ムーンエンジェル—北へ」の主題曲「ルナ—月の女神」などはなぜか収録されなかった。ゴキゲンな曲なので、ちょっと惜しいぞ)。B面収録曲というのは日があたらず、知らず知らずのうちに埋もれてしまうことが多いので、これはありがたい。
 このCDで一番嬉しいのは、初回限定版だけの特典ではあるが、DVD「SHIBUYA-AX(07.8.31)LIVE DIGEST」が附属していることである。昨年の8月・9月に2回だけ、東京と大阪でソロ・デビュー20周年記念ライヴ「Shizuka Kudo 20th Anniversary the Best」(毎日放送主催、ポニーキャニオン後援、Purple/ON THE LINE企画製作)がおこなわれた。私は大阪のライヴに行ったということは既にのべた。その時に「こんな熱気あふれるライヴをやった時には、その映像も発売しなきゃもったいないぞ。ポニーキャニオンさん、ぜひともよろしくm(_ _)m」と書いたのだが、実際はほとんど諦めていた。それが、まさか私の意見を斟酌してくれたというわけではないだろうが、思いがけず、東京ライヴの映像が、ダイジェスト版(全体の5分の1程度)とはいえ、入手できるようになったのである。「禁断のテレパシー」「FU-JI-TSU」「Blue Rose」「めちゃくちゃに泣いてしまいたい」「嵐の素顔」「Blue Velvet」「慟哭」「抱いてくれたらいいのに」の8曲を見ることができる。
 もちろんナマでライヴに参加するのとDVDの映像とでは感動の度合いがまったく違うが、それでもあの日の興奮を思い出すことは充分に可能なのは、まったくありがたい限りである。白のタンクトップ・シャツにゴールドのデニムのパンツ、それに黒のベストをひっかけたカッコいい姿での「禁断のテレパシー」「FU-JI-TSU」。真っ赤なドレスに身を包んでの、工藤静香最高傑作「Blue Rose」。会場とひとつになった「慟哭」など、充分に楽しめる出来である。今はまだこのDVD付きの初回限定盤が手に入ると思うので、御希望の方はお急ぎのほどを!
 ただ、この東京ライヴと、私が参加した大阪ライヴとを比べると、大阪での方がはるかに出来は良かったのではないかと思う。もちろん、ナマで聞いたものと映像だけのものは比べものにならないから、私のこの感想はあてにはならないことは当然である。ただ、この映像で見る限り、東京では静香さん、歌詞を間違えたり、ノリが悪いようなところが散見される。それに比べて、大阪では2回目ということもあったのか、のびのびと自分の持ち味を発揮していたように思う。今度は大阪ヴァージョンの映像を発売してくれないかな〜〜〜(^^;)